「ニーチェ 運命を見方にする力」を読んだ
- 作者: 宮原浩二郎
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2010/04/01
- メディア: 文庫
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徒然草とか言った古典や、西洋の古典を読んでみたくても、そんな根性はないので・・・と思っている僕の目の前に現れた本。ハイそこウソです。閉店前の書店内を2週、3週とするうちに、「何でもいいから俺に本を薦めてくれ!」と自分自身に言い聞かせていたときに書店で見つけた本。閉店時間間近の「蛍の光」が自分の脳内にぐるぐると鳴っていた。
「ツァラトゥストラかく語りき」うん、面白そうだね。機械的な口調で言いながら僕は空間を見つめた。多分、本よりも時間のことを気にしていたに違いない。表紙のニーチェとは目を合わせなかった。何せ写真のニーチェはそっぽを向いていたのだから。こんな僕とは目を合わせられないのか・・・と思ったかは定かではない。
感想と、気になるフレーズメモ
氷上 英廣(ひがみ ひでひろ)氏の訳を骨組みに「ツァラトゥストラかく語りき」を実況中継する形で楽しむ本。正直、この本を読んだから「ツァラトゥストラ」の言っている「永遠回帰」のちょっとでも分かった気になるのは危険ですが、面白かったです。訳自身は文学的なフレーズで非常に読みやすいのですが、内容は哲学的なことを言っているので、1回読むだけでは理解できませんでした。でも、何度か読んでいると、じわ〜っと感じてくるので面白いです。(まぁ、感じたそれが真意かどうかと言われると心もとないですが・・・)いくつか気に入ったフレーズがありましたので、紹介します。
「1ニーチェの『ツァトゥストラかく語りき』」から
P15
この世の嘆きは深い しかし よろこびは −− 断腸の悲しみよりも深い 嘆きの声は言う「終わってくれ!」と しかし すべてのよろこびは永遠を欲してやまない
悲しみの深さはよく言われるが、喜びの深さはもっと深い!その刹那的な深い喜びが欲しいために永遠に生きているんだなぁ。
「6駱駝から獅子へ、さらに幼な子へ」の章から
P49
こうしてかれは その愛していたものからの 自由を奪取するにいたる
人が成長して親から羽ばたくような感じかな。でもその後にも成長が待ち受ける。一生勉強。
「9戦士の恥じらい」から
P61
わたしたちは好敵手からは手加減されたくない また自分が心底から愛している人たちからも そのように扱われたくない だから わたしがあなたがたに敢えて真実を語ることを許せ!
P62
わたしは多くの兵卒を見る しかし わたしの見たいのは多くの戦士だ! かれらが着ているものは一律に制服と呼ばれている そのなかに包まれているものもまで一律であってはならない!
制服の中、心までも明け渡してはならない。
「10友情とは」から
P69
あなたは奴隷なのか? では あなたは友になることができない あなたは専制君主なのか? では あなたは友を持つことはできない
あくまでも友とは対等関係でなくてはならない。そのほかの言葉を読むと好敵手のような切磋琢磨するような緊張感が無くてはならないってことかな。
「33広大無辺の魂」から
P179
この最高の魂が最悪の寄生虫どもを 宿さないはずがあるだろうか?
清濁併せ持つと言うことだろうか。
この本を読んでいるときに、「「原因」と「結果」の法則」をなぜか思い出してしまいました。これも結局は人生を語っているようなもんで。
- 作者: ジェームズアレン,James Allen,坂本貢一
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2003/04/01
- メディア: 単行本
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