「拝金」を読んだ
- 作者: 堀江貴文,佐藤秀峰
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2010/06/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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買うまでのいつものアレ
ホリエモンが書いた小説。本屋に行くたびに探すんだけど意外と見つけられなかったり著者柄、なんのカテゴリにおいてあるか分からなかったり、(ある本屋ではビジネスのところにあった。購入した本屋は小説に分類されていた)そもそも本屋で探すのを忘れていたりして読むことができなかった。多分そういう本は僕はいつも縁が無いと思いあきらめるのだが、入院時に何も読むものがないと辛いと、本屋で少し探したらあった。即購入。実は読みたいって思った動機も色々なサイトで取り上げられていたからで、まぁ色々なサイトの提灯記事に僕も見事に釣られた魚でアルよってわけなんだけど。
本の内容とか
ライブドア事件の前後を扱ったフィクションとも事実ともなんとも言えないモヤーとした話をベースに。一般人には想像も付かない「んな世界があるのかぁ!」って話とか。そういう状況の中でホリエモンの事件当時の人格を、オッサンと藤田優作の2人に分けている。各々の性格からホリエモンを直接見ることはない。主人公の藤田優作は、当時のマスコミで報じられていたように、ホリエモンの、「金金金・・・」のような印象は無くマイケルJフォックス著の「ラッキーマン」で描かれたビックリハウスの感覚をうまく立ち回っている俳優のように感じた。小説としてはまぁ、佳作かなって感じだが、ストーリー云々よりこの小説の面白さはなんと言ってもライブドア事件の時とリンクしているところで、現実とリンクした話はそれがフィクションでも面白いなと感じた。
最期にオッサンは現実のホリエモンと同じように資産(ホリエモンの著作から言わせればそれプラス信用なんだろうけど)は手に入れ、優作が手に入れたものは彼にとっては"お金ではおよそ買えないものが無いぐらい"の範囲外のものなんだろうけど、喜んでいいんだか、悪いんだかわからない。結末としては読んでいる人もまぁ、そうだよねってなるような落とし所のハッピーエンドなんだろうけど。由里子とのアレ(ネタばれになるので書きませんが・・・)はいまどき言う子がいるのかと思ってちょっと笑ってしまったけど。
あとがきで
本のあとがきでホリエモンが欲を突き抜けたどうのと言っていたが、これは天才と凡人の違いだろう。天才はなぜ天才かといわれると、思ったことを疑問をもたず実行し、実現するってとことだと思う。目的が常人から見て突飛なものでも実直に実行していく能力が高いんだと思う。それに比べると凡人はどこかで、もしかして出来ないんじゃないかと疑問に思い、他の人からの助言に失速する。夢は疑った者から脱落していく。疑わない者だけが成し遂げる。
現実の世の天才がヤル領域はxx理論であったり、yy理論であったりと直接は金と関係が無い分野だったりしてそれの検証過程とかが天才達には欲だったりするんだろうけど、ホリエモンの場合は単に金と直結した欲だっただけのことだろう。別に僕はそれが悪いとは思わないし、ここでホリエモンが言いたかったことは何かで突き詰めて突き詰めて、突き抜ける感覚を探そうぜ!ってことだろうか。